○特殊索道の職制及び服務規程
(昭和56年12月19日訓令第5号)
改正
昭和59年11月10日訓令第3号
昭和62年11月18日規則第16号
特殊索道の職制及び服務規程
目次
第1章　総則及び職制(第1条・第2条)
第2章　服務(第3条－第25条)
第3章　特殊索道係員(第26条－第66条)
附則

第1章　総則及び職制
第1条　この規程は、索道規則、その他関係法令に基づき比布スキー場スキーリフト(以下「索道」という。)の運行に係る職制及び服務について規定し、輸送の安全確保を図ることを目的とする。
第2条　特殊索道係員の職名、職務及び直接指揮者は、次のとおりとする。

(職制)
職名職務直接指揮者
索道技術管理者特殊索道の技術及び運転保安に関する業務の処理並びに所属係員の指揮監督管理主任
リフト運営所長特殊索道に関する一切の業務の処理並びに所属係員の指揮監督管理主任
索道技術管理者
電気主任技術者電気設備の保守点検整備並びに所属係員の指揮監督索道技術管理者
索道技術管理者補佐索道技術管理者を補佐し、索道技術管理者に事故あるとき及び不在のときは、その職務を代理する。索道技術管理者
リフト主任
(保安管理者)		1　特殊索道の運転保安に関する業務の処理索道技術管理者
2　特殊索道の運輸並びに索道設備の管理に関する業務の処理並びに所属係員の指揮監督リフト運営所長
運転係特殊索道巻上設備の運転リフト主任
整備係特殊索道設備の保守作業リフト主任
監視係特殊索道の運行状態及び旅客の運送状態の監視、線路監視リフト主任
出札係乗車券の発売リフト運営所長
乗客係旅客の整理案内、改集札並びに乗降時における旅客の補助並びに監視リフト主任
第2章　服務
第3条　特殊索員(以下「係員」という。)は、事業の公共的使命をよく認識し、安全快適な輸送に努めなければならない。
第4条　係員は、厳正な規律のもとに上長の命に服し、法規令達を守らなければならない。
第5条　係員は、常に品位を保ち、知識技能の向上に努めなければならない。
第6条　係員は、勤務中定められた服装を整え、旅客及び公衆に対する取扱いは、親切かつ公正でなければならない。
第7条　係員は、常に相互の連絡を保ち、協力互助の精神を失ってはならない。
第8条　係員は、常に事故の絶無を図り、若し事故が発生したときは、応急処置をとり、速やかに索道技術管理者若しくは、リフト主任(保安管理者)に報告しなければならない。
第9条　係員は、事故が発生した場合又は停電等により不時運転を停止した場合は、リフト主任(保安管理者)の指揮により乗客を救助しなければならない。
第10条　係員は、索道設備及び備品の整備、保存に注意し特に工具検査機具は、ときどきこれを検査し、その機能の低下防止に努めなければならない。
第11条　係員は、常に資材及び消耗品の節約並びに古品及び廃品の回収に努めなければならない。
第12条　係員は、勤務中職員証及び勤務に必要な書類、物品類を携帯しなければならない。
第13条　係員は、公衆遺失物拾得の申し出を受けたときは定められた手続きにより、これを処理しなければならない。
第14条　係員のうち金銭の取扱いに従事する者は、所属上長の認可を受けた場合のほか勤務中に私金を携帯してはならない。
第15条　係員は、常に火災予防及び盗難防止に努めなければならない。
第16条　係員は、職場における安全及び保健衛生に努めなければならない。
第17条　係員は、次の各号に掲げる行為をしてはならない。
(1)　執務中に、くわえたばこをすること。
(2)　酒気を帯びて勤務すること。
(3)　みだりに職場に他人を立ち入らせること。
(4)　みだりに職場を離れること。
(5)　許可なく勤務時間並びに職務の交換をしてはならない。
第18条　係員は、勤務交代をするときは、文書、口頭、その他の方法により必要事項を引継がなければならない。
第19条　係員は、他の職務を兼務又は代務するときは、その係員の服務に関する規定によらなければならない。
第20条　係員は、特殊索道設備の損壊、その他の不法行為があった時には、その状況を所属上長に報告しなければならない。
第21条　上長は、所属係員の責任感をかん養し、常に前各条の規定を守らせるよう努めなければならない。
第22条　上長は、適切な計画を立て、所属係員を教育訓練し、知識技術の向上を図らなければならない。
第23条　上長は、関連法規、令達類を整備し、ことに執務上必要な令達は、これを所属係員に熟知させるよう努めなければならない。
第24条　上長は、所属係員の業務の分担を公平均等にしなければならない。
第25条　上長は、係員中欠員又は欠勤者があるときは、他の係員にその職務を兼務又は代務させ、若しくは自からこれを処理しなければならない。
第3章　特殊索道係員
第26条　索道技術管理者は、管理主任の命を受け、所属係員を指揮監督し、特殊索道の技術及び運転保安に関する一切の業務を処理しなければならない。
第27条　索道技術管理者は、特殊索道設備の保守及び改良の工事計画を立て、その実施を図らなければならない。
第28条　索道技術管理者は、特殊索道設備の1か月検査以上の重要な検査に立会い、技術の指導に当たらなければならない。
第29条　索道技術管理者は、特殊索道の設備の状態、運転取扱いの状況及び運輸の状況を巡視し、確実に把握していなければならない。
第30条　索道技術管理者は、特殊索道の設備の整備及び運転取扱いに関する作業基準の作成に当たり、係員を教育訓練しなければならない。
第31条　索道技術管理者は、事故防止の指導に当たり事故が万一発生したときは、事態の程度に応じ、係員を直接指揮し、また技術的改善処置を図らなければならない。
第32条　リフト運営所長は、管理主任及び索道技術管理者の命を受け、所属係員を指揮監督し、特殊索道に関する一切の業務を処理しなければならない。
第33条　電気主任技術者は、索道技術管理者の命を受け、スキー場内の電気設備の保守、改良の工事計画を立てその実施を図らなければならない。
第34条　索道技術管理者補佐は、索道技術管理者の命を受け、特殊索道設備の保守及び運転取扱いの状況、運輸の状況を巡視し、設備及び運転保安の状況を確実に把握しておかなければならない。
第35条　索道技術管理者補佐は索道技術管理者を補佐し、索道技術管理者に事故あるとき及び不在のときはその職務を代理する。
第36条　リフト主任(保安管理者)は、索道技術管理者及び運営所長の命を受け、所属係員を指揮監督し、特殊索道の運転保安及び運輸並びに索道設備の管理に関する業務を処理しなければならない。
第37条　リフト主任(保安管理者)は、営業開始前に試運転に立会い、営業運転をするのに支障のないことを確認しなければならない。
第38条　リフト主任(保安管理者)は、強風、濃霧、その他異常な事態が予想され、特殊索道の運転に危険を及ぼす恐れがあると認めたときは、前もって定めた計画により、又は臨機応変に適切な処置を講じ、その状況経過を索道技術管理者に報告しなければならない。
第39条　リフト主任(保安管理者)は、事故が発生した場合又は停電により不時運転を停止した場合は、所属係員を指揮し、乗客の救助をしなければならない。
第40条　リフト主任(保安管理者)は、運転取扱い及び運輸の状況を1日1回巡視しなければならない。
第41条　リフト主任(保安管理者)は、特殊索道の運転取扱いについては、運転取扱心得によらなければならない。
第42条　リフト主任は、各種掲示及び指導標を整備しなければならない。
第43条　リフト主任は、特殊索道の施設内に傷病者があった場合には、応急の処置を行い、かつ必要な手配をしなければならない。
第44条　運転係は、リフト主任の命を受け、特殊索道の巻上設備の運転に従事しなければならない。
第45条　運転係は、運転取扱心得を厳守し、常に運転技術の向上に努め運転の安全を期さなければならない。
第46条　運転係は、運転中巻上設備の故障等を発見したときは、速やかに索道技術管理者又は索道技術管理者補佐及びリフト主任(保安管理者)に報告し、その指示を受けなければならない。
第47条　運転係は、職務上立入る者のほか、みだりに運転室に立ち入らせてはならない。
第48条　運転係は、勤務交代をするときは、交代者に対し事項をもれなく引継がなければならない。
第49条　運転係は、勤務を終わったときは、運転中の状況をリフト主任(保安管理者)に報告しなければならない。
第50条　運転係は、運転中所定の位置を離れてはならない。
第51条　整備係は、リフト主任の命を受け、特殊索道設備の保守作業に従事しなければならない。
第52条　整備係は、特殊索道の設備、整備心得及び運転取扱心得を守り、迅速確実に作業を行い、担当設備の安全保持に努めなければならない。
第53条　整備係は、作業終了後設備を点検し、異状のないことを確認しなければならない。
第54条　整備係は、担当する設備に異状を発見したときは独断で処理することなく速やかに索道技術管理者又は索道技術管理者補佐及びリフト主任(保安管理者)に報告し、その指示を受けなければならない。
第55条　監視係は、リフト主任の命を受け、特殊索道の運行状態及び旅客の輸送状態、並びに索条、支柱の監視を行わなければならない。
第56条　監視係は、乗客の転落等の事故が発生した場合は適切な処置をとらなければならない。
第57条　出札係は、リフト運営所長の命を受け、乗車券類の発売に従事しなければならない。
第58条　出札係はリフト券売場で乗車券を発売し、職務上立ち入る者の他、みだりにリフト券売場に立ち入らせてはならない。
第59条　出札係は、乗車券類の発売をするときは、旅客が求める枚数を誤らないよう、かつ現金の授受を正確にし、特に偽造又は変造の通貨を受けとらないよう注意しなければならない。
第60条　出札係は、乗車券類の日附の表示の誤ったもの又は日附の判明しないものは、正規の手続きにより、廃札の手続きをとらなければならない。
第61条　出札係は、出札収入金を締切る時のほか、適時確実に管理主任補佐及び営業係に引継ぎ、かつ保管中のものが盗難にかからないように注意しなければならない。
第62条　出札係は、管理主任補佐又は営業係から乗車券類現金帳簿類を受け入れの際は、これを正確に授受保管し、受け入れ後は、常にその残類を取り調べその補給に注意しなければならない。
第63条　出札係は、勤務交代の際、金銭、乗車券類を正確に授受しなければならない。
第64条　乗車係は、リフト主任の命を受け、改集札及び旅客の整理案内並びに乗降時における旅客の補助監視に従事しなければならない。
第65条　乗客係は、内部の事業を熟知、案内上、遺憾がないようにしなければならない。
第66条　乗客係は、搬器、乗降場の清掃に従事しなければならない。
附　則
この規程は、昭和56年11月20日に施行する。